2004年10月20日  静岡新聞

2004年10月20日静岡新聞

御殿場・小山:RDFセンター廃止へ-ごみ処理施設長田市長が方針-

 高額な維持管理費など諸問題を抱えるごみ固形燃料化施設「RDFセンター」を運営する御殿場市・
小山町広域行政組合の管理者・長田開蔵市長は19日、同組合議会9月定例会で、同センターを廃止して
新たなごみ処理施設を検討していく考えを明らかにした。西田英男市議(無所属)の質問に答えた。
 長田市長は、早急に新たな処理施設を導入するのが妥当とした両市町職員による研究会の検討結果を
示した上で、「頻繁にトラブルが起きるRDFセンターを取りやめ、専門機関へ委託したりプロジェクト
チームをつくるなどして新施設を検討していく」と明言した。長田市長によると、RDF方式による
両市町のごみ処理費はごみ1トン当たり約4万8700円で、年間約14億5200万円を費やす。以前採用して
いた焼却処理方式に比べ、1トン当たり約2.3倍もの処理費用がかかるとしている。長田市長はRDF
センターの廃止時期やプロジェクトチーム立ち上げなど今後の具体的な日程については触れなかった。
 RDFセンターは少ない維持管理費で、環境に負荷を与えない、ごみを有用な固形燃料に転化する夢の
リサイクル施設として平成11年4月に稼働。しかし、乾燥機から火災が発生するなど事故、故障が
相次いで発生した。また、固形燃料は燃焼時にダイオキシンが発生するため、需要先を見つけるのが
困難で、処分費用が多額に膨れ上がったとされている。同組合は、維持管理費が当初予定額を大幅に
上回ったなどとして昨年7月、建設した共同企業体に対し「センターは欠陥施設」などとして建設費
相当額の約79億2干万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こし、現在係争中となっている。